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不安の種を解決する42

いよいよ人生本気で楽しもうじゃないか。そして、くぅおんは今日も行く

たまゆらに祈る4

f:id:kudomichi94:20140503153700j:plain 写真:野原の霊石(宮古島

次第に明かされる繋がり

保険のビジョンについて何もわからないままに日々は過ぎ、火の神迎えの儀礼から4ヶ月が経った6月半ば、Iさんの娘さんから電話を頂いた。

娘さん「亡くなった父の弟、つまり叔父ですが、今しがた本土の警察署から連絡があって、遺体で見つかったそうです。」

電話口の娘さんは少し動揺した感じだった。
この叔父に当たる男性との面識は父親の葬儀の時の一度きり。
連絡先を教えあうなどの会話は一切なかったという。
その存在も数年前、父親が亡くなった時まで知らなかった。
父の遺骨を迎えようと墓地の管理者を訪れたとき、その叔父が遺産や権利書などすべてを持っているはずだが、墓地の管理費が長い間支払われず、まもなく無縁仏として墓が撤去されてしまう、という話を聞いて娘さんは慌てふためいた。
では、その滞納している費用を支払えば遺骨を引き取ることができるのか、と訊ねたところ、墓の権利書はその叔父が持っているため勝手に動かせないということだったらしい。
どうにかこの叔父と連絡は取れないものかと思案している矢先のことだった。

娘さん「遺体は死後数日経っていて、死因はわかりませんが、たぶん病死です。」

同様の事件が私の身近でも起こったばかりで思わず口を抑えた。

娘さん「警察関係者によると、『叔父には家族があるはずでだが、随分昔に離縁していて連絡のしようがない。あなたのことはたまたま叔父さんの遺物の中に亡くなったお父さんが入っていた組合の書類があって、その組合に問い合わせたところ知ることができた』ということでした。」

唯一身元を引き受けることが出来る人間が、会ったのが数年前に一度きり、言葉も交わしたことがない姪。
娘さんにしたってはた迷惑な話だろう。
私個人はそう思ったが、

娘さん「一人寂しく部屋で息絶えたことを思うと、どんなに虚しかった考えると、血のつながりがあるかけがえのない親族ですから・・・」

と言葉を詰まらせた。
なんと温かいお心か。
このようなお心の持ち主だからウブガーのカーシン(川の神)もお見捨てにならないのだ。
なのに、私が知らぬふりなどできようか。

久遠「了解しました。行った方がよいか迷っておられるなら啓示を頂けるか祈ってみましょう。」

そう言って受話器を置いた。


つづく